「事業用自動車安全通信」第216号

=はじめに=

このメールマガジンは、国土交通省において収集した事業用自動車に関する事故情報等のうち重大なものについて、皆様に情報提供することにより、その内容を他山の石として各運送事業者における事故防止の取り組みに活用していただくことを目的として配信しています。

 

=目次=

1.重大事故等情報=9件(9月20日~9月26日分)

(1)乗合バスの車両火災

(2)乗合バスの車内事故

(3)貸切バスの車両火災

(4)タクシーがトラックと衝突した事故

(5)タクシーが歩行者を轢いた事故

(6)タクシーの乗客が重傷を負った事故

(7)タンク車が危険物を漏えいした事故

(8)トラックの酒気帯び運転による事故

(9)トラックと原動機付自転車が衝突した事故

2.事業用自動車の運転者の健康状態の確認等安全管理の徹底について

3.関越道高速ツアーバス事故を受けた「高速・貸切バスの安全・安心回復プラン」

について

4.高速乗合バス及び貸切バスの交替運転者の配置基準の策定について

5.運輸安全マネジメントに係る安全管理規程の届出等の義務付け対象が拡大されます!

6.トラックの保有車両数が5両未満の営業所でも運行管理者の選任が必要となります!

7.国土交通省で作成したマニュアルを集約しました!

8.平成25年度事故防止対策支援推進事業を実施します!

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【1.重大事故等情報=9件】(9月20日~9月26日分)

 

(1)乗合バスの車両火災

9月18日(水)午前8時15分頃、静岡県において、同県に営業所を置く乗合バス(コミュニティバス)が空車で待機中、エアコンの送風口から出火した。

この火災による負傷者はいない。

事故当時、当該乗合バスの運転者は、異臭を感じたため車内を確認したところ、エアコンの送風口から出火した模様で、消火器により消火した。

 

(2)乗合バスの車内事故

9月25日(水)午前8時40分頃、千葉県において、同県に営業所を置く乗合バスが乗客7名を乗せて停留所を発車する際、乗客1名(女性、44歳)が右膝を手すりにぶつけた。

この事故により、当該乗客が剥離骨折の重傷を負った。

事故当時、当該乗客は、手すりに左手で掴まっていたものの、発車の反動で体が回転して当該手すりに右膝をぶつけた模様。

 

(3)貸切バスの車両火災

9月21日(土)午後6時50分頃、兵庫県において、大阪府に営業所を置く貸切バスが乗客45名を乗せて運行中、車両火災が発生した。

この火災による負傷者はいない。

事故当時、当該貸切バスの運転者がミラー越しにエンジンルーム付近より煙と火の粉が出ていることに気付き、それと同時に後方を運行していた同事業者の貸切バスからも無線により、連絡が入りすぐに停車した。

出火場所は、当該貸切バスのエンジンルーム内エアコンのコンプレッサ-のベルトが焼損していた模様で、後続の運転者が消化器により消化した。

 

(4)タクシーがトラックと衝突した事故

9月23日(月)午前2時25分頃、神奈川県において、同県に営業所を置くタクシーが片側2車線の第2通行帯を空車で走行中、左側歩道でタクシーを止めようとした者がいた模様で、第1通行帯に車線変更をしたところ、第1通行帯を後方から走行してきた中型トラックと衝突し、当該中型トラックは左側歩道に乗り上げ、当該タクシーを止めようとしていた者を轢いた。

この事故により、当該タクシーを止めようとしていた者が死亡した。

 

(5)タクシーが歩行者を轢いた事故

9月24日(火)午前7時15分頃、長野県において、同県に営業所を置くタクシーが空車で走行中、横断歩道を当該タクシーから見て、右から左へ横断中の歩行者を轢いた。

この事故により、当該歩行者が死亡した。

事故現場は、見通しの良い緩やかな左カーブの信号機のない交差点で、当該タクシーのブレーキ痕は無かった模様。

 

(6)タクシーの乗客が重傷を負った事故

9月21日(土)午前8時10分頃、茨城県において、同県に営業所を置くタクシーが乗客1名を乗せて、狭い道路を通過する際に対向車線側に車両が停止していたため、その車両を避けるため左側に寄せながら運行したところ、道路脇のU字溝の金属製のふた(グレーチング)が跳ね上がり、当該タクシーの後部座席付近の床を突き抜けた。

この事故により、当該乗客が足を骨折する重傷を負った。

 

(7)タンク車が危険物を漏えいした事故

9月20日(金)午前10時20分頃、大阪府において、府内に営業所を置くタンク車が走行中、積んでいたガソリンが路上に一部流出した。

この事故による、負傷者はなく、火災も発生していない。

事故当時、非常駐車帯に乗用車2台とその前方にトレーラーが停車しており、当該駐車帯に出ていた当該乗用車の乗員に気を取られ、前方の当該トレーラーに気付くのが遅れ、当該トレーラーの右後部と当該タンク車のタンク左側が接触し、タンクに亀裂が入り、積み荷のガソリンを流出した模様。

 

(8)トラックの酒気帯び運転による事故

9月23日(月)午前10時35分頃、広島県において、東京都に営業所を置く大型トラックが走行中、軽乗用車と衝突した。

この事故による負傷者はいない。

事故当時、当該トラックは、当該軽自動車と衝突後、そのまま逃走し、警察が当該トラックを発見し、近くのパーキングエリアにおいてアルコールチェックをしたところ道路交通法違反(酒気帯び運転)の疑いで逮捕された模様。

 

(9)トラックと原動機付自転車が衝突した事故

9月25日(水)午後1時30分頃、埼玉県において、同県に営業所を置く大型トラックが走行中、原動機付自転車(2名乗車)と出会い頭に衝突した。

この事故により、当該原動機付自転車の乗員2名が死亡した。

事故当時、当該大型トラックが交差点を直進しようとしたところ、当該大型トラックから見て左側から進入してきた当該原動機付自転車と出会い頭に衝突した模様。

 

2.事業用自動車の運転者の健康状態の確認等安全管理の徹底について

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