平成26年6月23日14時より、新都ホテルにおいて、「法令遵守セミナー」を開催しました。当日は、当協会トラック運送事業経営者および管理者中心に160名の参加を得て開催しました。
開催に当たり今井副会長からは、昨今、大手荷主企業において緩やかな景気回復感がありますが、私どもトラック運送業界の実感としては燃料価格高騰やドライバー不足等により極めて厳しいものと認識している。運輸安全マネジメントは、経営トップから現場の運転者までが一丸となって安全性の向上を図り、企業全体に安全意識を浸透させる制度で全ての事業者が対象となっている。等々の主催者挨拶の後講演に入りました。
公益財団法人 関西交通経済研究センター 主任研究員 下谷富雄講師からは、マネジメントの概要
①輸送の安全に関する経営トップの責務を定める。
②輸送の安全を実現するため必要な責任ある組織体制を構築する。
③輸送の安全に関する基本的な「方針」を策定し、全従業員に周知する。
④「方針」を実現するための「目標」を立案する。
⑤「目標」を達成するために必要な「実施計画(措置)」を立案する。
⑥「実施計画(措置)」を実施する。
⑦輸送の安全を実現するために必要な情報を共有し活用する。
⑧事故・災害等に対応するための報告連絡体制を構築する。
⑨輸送の安全を実現するための教育・研修を計画し実施する。
⑩安全マネジメントのチェック(内部監査)を実施し、再発防止、予防、改善に展開する。
⑪安全マネジメントの運用状況を経営トップが確認し、指示を出す。
⑫情報を公開する。
⑬輸送の安全を実現するために取組んだ内容を記録し管理する。
上記、①~⑬を体系的に管理する。等々の説明をいただきました。
甲南女子大学 藤島 寛先生からは、「安全で安心な職場とは?小企業でできること」と題して、中小零細企業が大半のトラック業界に向けて、具体的な事例により分かり易くご説明をいただきました。具体的には、事故原因のヒューマンエラーは「不慣れ」や「時間的切迫」が原因で起こっている。そのようなことから経営者・管理者は当該原因を取り除くような管理が必要となる。
既に事故の極めて少ない事業者は、安全に関する取組をされている。そのような取組を様式として記録したものに、加えて見直しや改善等を付加していただければ小さな会社でも取り組みやすい。等々のご説明をいただきました。
法令遵守セミナーのご案内
【テーマ:~運輸安全マネジメント~】
時下、益々ご清栄のこととお喜び申し上げます。
平素は、当協会運営に格別のご協力を賜り厚くお礼申し上げます。
さて、昨今、重大事故は依然として高水準にあり、深刻な状況が続いております。このような状況下で運送業を営むものにとって適切な運行管理は極めて重要な責務であります。
平成18年10月から貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律が施行され、トラック事業者は経営トップから現場の運転者までが一丸となって安全性の向上を図り、企業全体に安全意識を浸透させる「運輸安全マネジメント」の導入が義務付けられました。
この「運輸安全マネジメント」を運用して行くには、経営者自らが、絶対事故は起こさせない強い思いの基に安全管理体制を構築し、その体制の継続的な運用・改善に取り組むこと、社内における「安全意識の浸透」や「安全風土の構築」を図るメカニズムを組み込む必要があります。
その様なことから「だれでも取り組める運輸安全マネジメント」をテーマに法令遵守セミナーを企画しました。 諸業務ご繁多の折とは存じますが、是非ご参加下さるようご案内申し上げます。(参加対象:経営者および運行管理者とします。)
記
1.日時・場所
平成26年6月23日(月)14:00~16:00
新・都ホテル 京都市南区京都駅八条口 ℡075-661-7111
※上記会場の駐車場は限りがあります。会場へは公共交通機関をご利用ください。
2.内容
「だれでも取り組める運輸安全マネジメント」について(仮題)
講師:(公財)関西交通経済研究センター
講師:立命館大学大学院/甲南女子大学 藤島 寛 氏